セルフサービスBIツール徹底比較


セルフサービスBIツールの導入を検討しているけれど、どの製品を導入すべきなのか、自社にとってどれが最もフィットするのか、迷っていらっしゃる企業様も多いのではないでしょうか。導入に際していろんなハードルはあるものですが、製品選びのところで失敗して使われないツールにしたくないという思いもおありだと思います。

この記事ではセルフサービスBIツールの主な製品を取り上げて、それぞれのツールが得意とするところを比較してみたいと思います。この記事を参考にして御社に最もフィットした製品選びにお役立ていただければと思います。

1. Tableau


出典元:http://tableau.com/jp

Tableauは世界で17,000社以上の企業で導入されているという実績のある製品で、国内の有名どころでは良品計画が導入しています。

Tableauの特徴といえばまず、動きが軽くてサクサクとデータを加工できることが挙げられます。裏で動く集計機能が超高速で処理されるようチューニングされているため、試行錯誤を繰り返すのに適しています。Tableau Desktopなら20万円程度の買い切りで、個人のパソコンにインストールするだけで使い始めることができるので、導入のハードルはかなり低いです。

もうひとつのTableauの特徴は、レポートの表現力に優れていることです。いくつかのチャートを組み合わせて連動させたダッシュボードの構築が可能になっています。ある時系列のチャート上で特定の日時をクリックすると、他のチャートにはそれに連動して選択された日時の集計値が集計されたチャートが表示されるといった具合です。

また、Tableauはユーザー同士のコミュニティーが充実していて、”Viz of the Day”というサイトでは世界中のTableauユーザーが作成した優れたダッシュボードが紹介されています。こういったコミュニティーから分析のためのアイデアをもらえるのもTableauの特徴のひとつと言っていいでしょう。

レポートの表現力をこうやって言葉で表しても実感してもらうのは難しいと思いますが、このようなコミュニティーで公開されているレポートを参照していただくと、Tableauの表現力がいかに優れているかを実感していただけるのではないかと思います。

 

 

2. Dr.sumEA


出典元: http://www.wingarc.com/product/dr_sum/

Dr.sumEAの特徴は高速集計エンジンと、集計のインターフェースとしてExcelを使えることにあります。

Dr.sumEAのデータベースエンジンは、特許取得済みの独自開発データベーステクノロジーによって要求された多次元集計処理をダイナミックに実行できます。多くのBIツールでは高速化のためにあらかじめキューブを作成するなどの事前準備が必要ですが、Dr.sumEAではあらゆる集計のリクエストに応じてリアルタイムにキューブを作成し、そのスピードは100万件でもわずか数秒という性能です。

リクエストを出してから集計結果が返ってくるまでに数秒ということで、あらゆる角度からデータを分析しながら試行錯誤を繰り返すのにはストレスを感じないで済みそうです。

また、集計用のインターフェースとしてはExcelやWebブラウザーが選択できます。Dr.sumEAのExcelアドインを使えば、使い慣れたExcelのインターフェースでExcelのピボットテーブルでも操作するような感覚で集計したり、集計結果からさらにドリルダウンしたりということが可能です。

迅速な意思決定を支援する、より経営層向けの情報活用ダッシュボードであるMotionBoardというBIツールと組み合わせて導入される事例も多く見られます。

 

3.SalesForce Analytics Cloud


出典元:https://www.salesforce.com/jp/products/analytics-cloud/overview/

SalesForceが有名なAnalytics Cloudですが、その特徴のひとつにはシンプルなWebベースのユーザーインターフェースがあります。レポートの表現力や分析機能の豊富さを特徴に上げるBIツールでは、その豊富さゆえに使い方がピンとこないことも多いと思いますが、Analytics Cloudは機能的にそれほど豊富でない分、ユーザーが直感的に操作できるシンプルさで使い勝手の良いインターフェースが提供されています。

次に、これはSalesForce本体とも同じですが、クラウドベースのサービスであるためユーザー側での事前準備を必要としません。そのため製品導入までの期間を圧倒的に短縮することができます。

また、当然ながらSalesForce本体との連携はスムーズに行えるように設計されています。システムの構成上はSalesForceとAnalytics Cloudは別のプラットフォームに構築されているそうで、SalesForce本体のデータベースをAnalytics Cloudが直接参照できるわけではなく、データのロードが必要なのですが、その設定はGUIベースで簡単に行えます。
既存のSalesForceに蓄積されたデータを対象にBIを構築するのであれば、Analytics Cloudを使って驚くほど簡単に分析を開始できることでしょう。

 

4.Domo


出典元:http://domo.com/jp

BIツールとしては後発ですが、Domoを販売するDomo, Inc.の創業メンバーはAmazon、Facebook、Google、salesforce.com、SAPなど豊富な経験を持つメンバーで構成されていて、ビジネスの意思決定に関わる経営者の視点で必要な機能を提供されているのが特徴です。
具体的には、レポートを作成するためのデータソースへの接続や、取得したデータの加工、視覚化をクラウド上でワンストップで可能にしています。また、そのためにIT専門家の支援を必要とせず、ビジネスユーザーが自らの手で作業を完結できるような工夫が随所になされています。

Domoの経営者視点での考え方はデータの分析やレポート作成の部分に特化した多くのBIツールとは一線を画していて、その後の課題発見から解決に至るプロセスをスムーズにしてPDCAサイクル全体を促進することにあります。そのためのツールとしてコミュニケーションのためにSNSやグループウェア的な機能を多数提供しています。

データ分析やレポート作成の部分でどれだけ表現力豊富な機能があっても、会議の招集などがネックになって課題解決のための議論がなかなか進まなかったり、解決に向けたアクションがなかなか打てなかったりということがあって、結果的にPDCAのサイクルがスピード感を持って回せないことは多いと思います。

Domoはコミュニケーションのための機能が重視されていて、単にBIツールというだけでなく、データを中心としたPDCAを促進するための統合ツールということができるでしょう。

 

5.Analytica


出典元:https://try.analytica.jp

Analyticaの特徴は大きく5つ。

まず、導入までのハードルの低さです。通常はBIパッケージ製品と言えども、分析対象のデータベースを構築したり、分析用の定型レポートを構築したりという事前準備で数ヶ月はかかるものですが、Analyticaは開発不要です。開発が不要なので導入のための莫大な予算を導入から5分で即座に分析を開始することができます。

次に、主要なデータソースへの接続を網羅していることです。BIツールで分析するためには既存の分析結果や、新たに分析するために業務システムからデータを取得することが必要です。既存の分析結果はExcelなどで作成されたレポートが散在していることが多いと思いますが、それらを取り込むインターフェースが提供されています。また、業務システムではデータベース製品が使用されていますが、そのデータベースにアクセスするためのインターフェースも一般的なものには対応しているため、あらゆるデータソースを参照してAnalyticaに統合することが可能です。

3つめは、意思決定に必要なビジネスデータをリアルタイムで可視化できることです。これまでは担当者が業務システムからデータを抽出し、Excelなどに貼り付けて複雑なデータ加工を経てレポートを作成するという手順を、数日がかりでやっていたかもしれません。Analyticaではそのような複雑で面倒なデータの加工を、何度かのクリック操作だけであらかじめ設定しておき、レポーティングを自動化することが可能です。そのため、担当者のレポート作成を待つことなく、リアルに経営状況を把握できるようになるのです。

4つめに、クラウドサービスでありながら、AWSなどのクラウドサービスだけでなく、オンプレミスのデータベースからも簡単にデータが取得できる点です。用意されたアプリケーションを利用するだけで、難しい設定無く、セキュアに分析が開始出来ます。

最後に、ダッシュボードの自由なカスタマイズです。あちこちに分散しているユーザーの知りたい情報をいつも1か所に集めてチェックすることができるため、それらのデータの相互関係を一覧し、分散していてはなかなか把握できないデータの関連性にも着目して分析することが可能になります。

 

6.最後に


セルフサービスBIツールのそれぞれの製品について特徴を上げて解説してきましたが、いかがだったでしょうか。

特に、PDCAサイクルの促進にこだわったDomo、使い慣れたExcelのユーザーインターフェースで操作できるDr.sumEA、SaleceForceとの連携に優れたSalesForce Analytics Cloud、関数などを使った複雑なデータ加工を簡単に自動化できるAnalyticaといったあたりが際立って特徴的だったのではないでしょうか。

現場ユーザー、経営層の利用シーンを想定して、製品の特徴がよりフィットしたものに候補を絞っていきたいものです。

BIツールのベンダー各社は基本的にBIツールをこれから導入したいと考えているユーザーへの訴求をしていますので、既存のデータソースへの接続がどれだけカバーできるか、大量データをいかに高速に加工できるか、データの統合・一元化などといった似たような特徴を打ち出していることが多く、解説されている内容だけでは優劣をつけるのが難しいと思います。

また、自社で扱うことになるデータ量によってどれだけ性能の差が出るものか、ベンダー各社が紹介している数値だけでは判断がつかなかったりもするかと思います。

そのために無料お試しが可能であったり、安価でのお試し導入が可能な製品も多いので、実際に使ってみたり、ベンダーに問い合わせてデモンストレーションを見せてもらうなどして、使用実感を持って導入の検討を進め、最終的な導入判断をしていただければと思います。


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