こんな業界で使われている、ビジネス・インテリジェンス


ビジネスインテリジェンス(以下BI)はどのような業界で利用されているのでしょうか。これからBIの導入を検討されている企業であれば、気になるところですよね。同業者での成功例があるのか、どういった分野で導入しているのか。成功例をチェックしながら導入を検討したいことでしょう。そのような読者のために、ここでは、どのような業界でBIが利用されているのかをご紹介していきます。

 

1. BIツールの普及率


ビジネスインテリジェンスの企業への普及率は、2010年のキーマンズネットの調査によるとおおよそ4社に1社という割合です。それから数年経った2017年現在は、それ以上の普及率といえるでしょう。2016年のSAS institute Japanの調査結果では、何らかのBIツールをビジネスに有効活用していると回答した企業は、75%以上に上り、急速な普及率であることがわかります。それほ、BIは各企業で導入が重要であり、注視されていると言えるでしょう。

 

2. BIを導入している業界とは?


では実際に、どのような業界でBIを利用し、効果を発揮しているのか具体例を見ていきましょう。

2.1. 外食産業をはじめとした飮食産業

飲食産業でのBIの普及は成功例として多く報告のある業界です。各店舗の売り上げデータやバイトなどの勤怠管理データなど煩雑になりがちな膨大なデータを集中管理することで成功しています。本部と各店舗の連携が密になり、大幅なコスト削減に繋がっているケースです。具体的には、新メニューの売れ行きをリアルタイムに本部が把握できることで経営戦略が迅速に打ち立てられるようになっています。また、現場担当者が経営者目線でキャンペーン情報などを元にメニューの工夫を行うなどの活性化を提案できることも勝因です。これまでCSVデータなどに抽出して各部門独自にデータを加工していたものが、見える化によって、本部も現場担当者も同一のデータを簡単に見られるようになりました。意思決定の時間を大幅に短縮できるようになったのです。BIツールの大きな成功例といえるでしょう。

2.2. グローバル展開をしている企業では時差にも考慮

機械製造業でもBIの成功例が報告されています。世界各国に工場を保有していたり、パーツの製造を依頼している企業でもBIの成功例はあるのです。問題となりそうな時差も、問題とならないよう工夫されています。各国で更新タイミングを周知し、その間はロックのかかる仕組みを構築しています。更新のタイミングをもBIでリアルタイムに見える化することで実現が可能です。また、グローバル展開をすることで1企業のみならず、各関連会社や協力会社などの間でもBI連携を行うことが成功の秘訣になっています。大企業になればなるほど、グローバルな連携が必要になるでしょう。製造業などのグローバル企業においてもBIが使われているのです。

2.3. レンタル業などの物流系でも力を発揮

意外かもしれませんが、古いシステムを未だに使っている企業にこそBIは効果を発揮します。基幹業務システムが大型ホストコンピューターに一部残っている場合等です。昨今ではあまりないかもしれませんが、レンタル業や機械業などでは未だに存続しているケースがあります。システムのオープン化に伴って、BIを導入し成功した事例が存在します。ただし、こういったケースの場合、一気に現在主流のシステムに移行することはリスクが高いでしょう。このケースの場合には、段階的な移行を行うことが成功の秘訣です。これまで基幹業務系の意思決定では、度重なる要件変更が当たり前の世界でした。それでも、影響範囲はホストコンピューター内への要件変更だけにとどまっていました。しかし、オープン系のシステムに移行すると何度も要件変更を行うことは困難です。都度データ抽出の条件変更を繰り返し、分散型のサーバーと同期を取らなくてはなりません。しかし、BIを導入することで、ユーザーが簡単に要件を変更し、その場合の効果を見られるのです。まさに、古いシステムの置き換えを行う業種にBIは適しています。

2.4. 総合建築業ではアクセスログを有効活用

建築業でのBI導入事例も多くあります。決め手は、「アクセスログ」です。各不動産情報へのウェブ上のアクセス履歴や、クリック回数など多角的にアクセスログを収集します。実際に物件を決定したユーザーが他にどの物件と迷ったのかなど、決定までのユーザーの紆余曲折なども緻密に分析することが可能です。ユーザーの動向を詳細に把握することに成功するでしょう。小売業のPOSデータでは、実際に購入した顧客の情報のみの収集になりますが、実は、ウェブ上のアクセスログほど、顧客の動向を探るのに適した情報はありません。その分データは膨大になりますが、膨大なデータであったとしてもビジネスインテリジェンスに分析と加工ができれば成功します。むしろ詳細な経営戦略に役立てられるでしょう。

 

2.5. アパレル業界や小売業では POS情報が大事

アパレル業界や、薬局などの小売業でも、BIは効果を発揮します。販売店での売り上げデータや顧客のパーソナルな情報などを集中管理し、現場と管理部門が密に連携をすることが可能です。セールのタイミングや、セール対象商品の決定、在庫管理や売れ筋の把握など、様々な角度から経営戦略を打ち立てることが可能になります。売れ行きが不調な製品は早めにアウトレットに出すなどの意思決定が早く行えるでしょう。

2.6.IT関連企業では、あえて他社のBIツールを便利に利用! 

IT関連企業ではBIを独自に構築したいがためにむしろBI製品の導入実績が少ないかもしれません。しかし、企業によっては、むしろ便利に他社のBIツールを有効利用しながら、運用管理を実施したり、ベンダーとの連携に利用したりしています。様々なアクセスログを集中管理し、自社のサービス提供を上手に行う手法を実現しているのです。

 

3. BI活用はどんな業界でも可能性を秘めている


このように、様々な業界でBIの導入実績があります。ある一定の業界に特化しているわけでもなく、その利用方法も業種により多様化しています。アイデア次第で各企業にもたらす効果が違うこともBIの魅力です。活用にあたっては、ユーザー部門による「可視化指標の明確化」とIT部門による「ガバナンスの担保」が両立していることが重要です。企業の意思決定スピードに関わる課題を最初に把握し、どの部分から導入すれば効果が最大化されるかを考慮しながらプロジェクトを進めることが重要であるといえるでしょう。


COMMENTS